DXコラム> 中小企業のDXへの取組み
今、なぜ盛んにDX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組んでいるのでしょうか?
もし、取り組まなければどうなるのでしょうか?
DXの本質を簡単に言うと、イノベーションであり
デジタル化やテクノロジー導入をベースに2つの目的の実現をめざすもの、でしょうか。
1.人や組織、労働のモデルを変革する
・人材と雇用の多様化
・労働環境の多様化(リモートワーク等)
・定型業務やレガシー業務のデジタル化自動化AI化(デジタルスタッフ)
2.ビジネスモデルを変革する
・テクノロジーやデジタル化による新たな事業競争力基盤の構築
・人材とテクノロジー共同での新たな競争力・提案/開発力・想像力の推進スキームを構築
(外資系Amazon,Netflix,Youtube等は日本既存ビジネスをイノベーションしてしまいました。twitter,instagram等のSNSも外資中心ですし、それらもすっかり定着・マネタイズされました。)
また、日本では、2025年問題や若年層人口低下による労働人口維持が問題化しています。
日本でのDXの目的にはこれも含まれますので3.を加え目的は3つですね。1.と多少被りますが。
3.労働人口減少の見込みに対しデジタル化やテクノロジーで補完する
1→ ビジネス(業務)モデルが人依存・旧態依然のままで人だけ減っていく(ビジネス縮小)
2→ 競争相手(外資、国内DX取組企業)に負ける(収益低下、陳腐化)
3→ 人がいなくなり依存する労働力・ナレッジ・経験・チャネルを失う(ビジネス縮小)
という想定・設定になるわけです。
DXの流れに対し、ここ数年の巷の動きを整理してみましょう。
中規模以上のITベンダ・メーカー等は、包括的DX/BPRパッケージソリューションの展開と個別のテクノロジーソリューションを提供しています。
また、ベンチャー等は何かのテクノロジーに特化したソリューション展開でしょうか。
ちなみにBPRは少し違う捉え方が必要です、本質は現状改善ですから。
参考までにここ数年ホットなソリューションには以下があります。
① 法改正に伴うデジタル化ソリューション(インボイス、電帳法)
② コロナで一気進行したテレワークソリューション
③ 人事、会計/経費、受発注/請求、等々のERPや業務のSaaSソリューション
④ ハッカー攻撃多発によるセキュリティソリューション
⑤ 自動化、無人化、効率化のRPA,AI,OCR,ペーパレスソリューション
⑥ DX=データ集約・データ駆動に対応するデータウェアハウス/BIソリューション
⑦ インサイドセールス・MAソリューション
多いですね。ここには挙げていませんが、IoTやクラウド、5GといったICT基盤系ソリューションも共通テクノロジー・ソリューションとして欠かせません。
一つ一つを何となくDXの本質と紐づけることは可能ですが
DXという枠組みで取り組む場合は、そのゴールやロードマップとの整合性の確認は実施しておきましょう。
現状の課題・問題解決や改善への単発対策でしたら問題ありませんが。
ちなみに、自社の方針・意思決定とは関係なく”必須のデジタル化対応”が存在します。
⑧ 取引先との取引業務のデジタル化(受発注、請求、契約書・押印など)
⑨(=①) 法改正に伴うデジタル化(インボイス、電帳法など)
これらは外部要因となりますので必須かつ速やかに対応ください。
DXに取り組まない場合の想定、を前述しました。
逆に言うと自社ではそんなの問題ではない、ということでしたらDX推進は必要ないことになります。
競合が存在しない(権利・専売系等)、または、不変の差別化(顧客・特許製品等)、そして人材をお持ちのような場合に限られると思いますが。
DXに取り組む場合に最初にすべきことは
・方針、ゴール像、ロードマップの経営と現場のオーサライズ
・推進担当の確保(育成)
になります。これらを省いてしまいますと、何をやっているかわからなくなった、相談先やトラブルシューティング先がないので放置してしまった、などのよく聞く状況に陥りがちです。経営視点でも無駄な投資になりますし、現場のモチベーションも…
市場や周囲からの圧力・風潮や単発ソリューションの営業攻勢に惑わされることなく
主体性をもち、経営・現場が共通認識を持ちながら身の丈にあった御社のDXに戦略的に取り組むことが大事です。
K.Tsuboura
中小企業の皆様に対し、DXやデジタル化、ソリューション対応などのサポートをしております。
前述の様なDX戦略やソリューション見極め等を御社内の立ち位置でサポートいたします。
またソリューションベンダやSierへの丸投げは、コストが高くブラックボックスなDX推進となりがちですので、そういったIT系業者の可視化・コントロールも得意としております。
問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。